人生イチ好きなブルーベリーは灯台下暗し
養液栽培のブルーベリーを始めて食べたのは、この写真を撮った時でした。
2019年4月に、愛知県のブルーベリーファームおかざきさんにうかがった際には、まだ食べられなかったのですが、東京の府中でGW終了後から摘み取りができる爺ヤンのブルーベリー畑さんにお邪魔して初めて、摘みたてのブルーベリーを食べました。
これまでの人生で食べていたブルーべりーってなんなんだろう!
素晴らしくおいしいじゃないですか!
このときは、まだハチさんによる受粉活動がちまちまと行われていました。
こちらは、農園主の松村さん(ブルーベリー栽培仲間うちでは、爺ヤンさんの愛称で呼ばれています)
爺ヤンさんの栽培方法は、人工土壌のアクアフォームによる養液栽培です。上の写真の緑色のブツがアクアフォームですね。
土壌の三相分布というのがありますが、
『農業技術大系』果樹編 第7巻 栽培の基礎を参照すると、アクアフォームは
気相:43.6、液相:50.9、固相:5.5
というバランスになり、ブルーベリー栽培に最も適した土壌という記述があります。
この写真の鉢のわきにちょっとでているラインが養液が供給されるホースです。
アグリイノベーション大学校で、僕は土づくりがなにより大事であることを、学んできました。
しかし、土壌を作るということは一朝一夕ではいかず、かつ、果樹をやる場合に、マネタイズはだいたいにおいて1年に一回。
一回も、失敗したくないし、経験値を詰めるのは1年1サイクルしかない。
失敗しないためにどうするか……。
自然の恵みをいただく農業だけど、
コントロール可能な領域をできるだけ大きくして、「長年のカン、農地の場所による土壌特性という不確定な要素」といったものを排して、検証可能な知識を積み上げていって農業をするのが、僕らのような新参者には必要なことなんではないか、と感じているわけです。
ということで、毎回爺ヤンさんのところに行くたびに、この農法が素晴らしいものであることを感じており、農地探しの際にも、いろいろな方に、「これってすごい農法なんですよ!」と熱く(るしく)語ったわけです。
とはいえ、農法としてはかなり新しく、僕の希望する農地では研修をしてくれるところもなく、栽培実績もなく、認定新規就農者としては認められないというジャッジでした。
なかなか、地縁のない場所で、新しい農法で、というのはままならないことを肌で経験させていただきました。
ですが、大好きなブルーベリーを自分で栽培することはあきらめたくない!
ということで、地の利のある江戸川で、「生産緑地」の2022年問題で農地がでてくることを期待しつつ、栽培を始めるための活動を現在は行っています。
もちろん、高いハードルであることはわかっていますが、できない理由を考えるより、「どうやったらできるのか?」
「ブルーベリー栽培をして、それをマネタイズできている状況を作る」という着地点に到達できれば別に形はなんでもいいのでは、という気づきもアグリイノベーション大学校のゼミで得ることができたわけで、従来の枠にとらわれない方法もふくめて、もろもろ模索しています。
ということで、本日のまとめ。
- 素人の農業だから不確定要素をできるだけ減らそう
- 農地探しは長丁場だけど、生産実績・経験は早くつくろう
- なぜ農業するの?という問いは常に自分自身に向けよう
- あるべき論より、どうやったらできるのかを考えよう
- マネタイズを常に考えてそもそも単体でまわせるか考えよう
- 自分の時間もきちんと費用計算しよう
といったところで、(1)~(4)までお読みいただき、ありがとうございます。
だいたい、これが、2019年から今までの僕のあらすじです。